イヌの椎間板ヘルニア 造窓術と片側椎弓切除術
松田教授のよくわかる獣医外科基礎講座 第6弾
- 実際の手術をほぼリアルタイム収録!解説入りだから学びやすい!
- 獣医としてステップアップしたいあなたに!
好評の「松田教授のよくわかる獣医外科基礎講座」第6弾は,イヌの椎間板ヘルニアにおける造窓術(Fenestration)と片側椎弓切除術(Hemilaminectomy)です。 造窓術は非常に有効な予防的外科手術の一つでコツをつかむことで比較的容易に行うことのできる術法ではありますが,周囲には大動脈,大静脈さらに神経の分布が多くあるため,局所解剖学をよく理解した上で手術を行うことが非常に重要なポイントになります。
また,片側椎弓切除術は一般的な術法で,脊椎にかかった圧力を取り除くという点において有効な方法といわれています。術者によっては両側の椎弓を棘突起と共に切除する方法を選択される方もいますが,今回は関節突起と棘突起の間の椎弓を切除する片側椎弓切除術を選択いたしました。
症例は10歳の柴犬で,突発性の疼痛により来院。HansenⅠ型の好発犬種ではありませんが,椎間板の髄核が繊維輪を破って背側に脱出する,椎間板ヘルニアHansenⅠ型の症例です。
このDVDは,松田教授自らが執刀し,イヌの椎間板ヘルニアの造窓術と片側椎弓切除術をほぼノーカットの映像で丁寧にわかりやすく解説。椎間板ヘルニアの種類と原因の解説に始まり,実際のMRI,CT画像による診断,術中のポイントの説明,術前・術後の管理まで,映像をみて,確認しながら学べる内容になっています。また今回は造窓術における「椎間靭帯の切開」や「椎間板の掻き出し」の映像を小型カメラを使用して記録いたしました,普通のカメラでは確認できない貴重な映像を執刀医の目線で確認することができます。是非,このDVDを繰り返し観て,松田教授の外科テクニックを学び,今後のスキルアップにお役立ていただきたいと思います。
実演・解説:
松田 浩珍(東京農工大学大学院農学研究院教授/元米国エール大学医学部招聘客員教授)
*指導・解説・協力者等の所属は発売時点のものです
造窓術「Fenestration」(44分)
イヌの椎間板ヘルニアとは
- 種類と原因
- 術法概略
- 診断
造窓術(Fenestration)
- はじめに
- 切開ラインの決定
- 皮膚切開
- 皮下組織の分離
- 体壁構成筋の切開
- 椎骨の確認と露出
- 椎間靭帯の切開(L1・L2)
- 椎間板の掻き出し・造窓(L1・L2)
- 造窓術のポイント
- 椎間靭帯の切開(L2・L3)
- 椎間板の掻き出し・造窓(L2・L3)
- 椎間靭帯の切開(L3・L4)
- 椎間板の掻き出し・造窓(L3・L4)
- 椎間靭帯の切開(L4・L5)
- 椎間板の掻き出し・造窓(L4・L5)
- 体壁構成筋の縫合
- 皮下縫合
- 皮膚縫合
片側椎弓切除術「Hemilaminectomy」(53分)
片側椎弓切除術(Hemilaminectomy)
- 術法解説
- 切開ラインの決定
- 皮膚切開
- 皮下組織の分離
- 軸上筋の分離
- 関節突起及び椎弓の露出
- 切除部位の確認
- 皮質骨から海綿骨露出
- 海綿骨から内側皮質骨露出
- 内側皮質骨の除去と脊髄の露出
- 椎弓部分を切除
- 椎弓切除(2ヶ所目)
- 洗浄
- 軸上筋の縫合
- 筋膜の縫合
- 皮下縫合
- 皮膚縫合
- まとめ
- 術前・術後の管理