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米軍ガイドラインに基づいた出血管理シミュレーター
『3B月刊メールマガジン 1月号 』vol.162
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今月号の内容:
┌──【目次】──────────────────┐
1. 新製品のご案内
~米軍ガイドラインに基づいた
出血管理シミュレーター~
2. 先生のコラム「時間の物差し」
~筋膜(Fascia,ファスキア)~
(一財)健康教育学研究所 所長
元帝京平成大学教授 竹内京子先生
3. 月刊学会情報
4. 編集後記
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1. 新製品のご案内
~ 米軍ガイドラインに基づいた
出血管理シミュレーター ~
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■THCトレーナー
米軍による統計では、戦死者の内、
迅速に正しい処置さえ行われれば
生存可能であったとされるものは
約22%、その中で出血が死因となった
ものが91%を占めます。
THCトレーナーは、この防ぎ得た
死を減らすために、米軍が策定
したTCCCガイドラインをもとに、
出血管理に重点を置いて開発された
シミュレーターです。
防衛関係者はもとより、安全保障の
観点から、自然災害やテロ災害での
救護関係者の対応能力の向上に
役立つシミュレーターです。
/simulator/tccc/1021644.htm
┏▼お問合せはどうぞこちらへ
メール:mag_3b@3bs.jp
フリーダイヤル(ユーザー様専用)0120-300-056
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2. 先生のコラム
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「時間の物差し」
~筋膜(Fascia,ファスキア)~
(一財)健康教育学研究所 所長
元帝京平成大学教授
竹内京子先生
最初にお断りしておきます。
学名の「ファスキア」はラテン語で
「C」は「K」の発音をするので
日本語ではこのように表記します。
今でこそ、私たちの身体の下支えと
なっているFasciaの機能の奥深さに
感動していますが、実は、わたくし、
筋膜について疑問と関心を抱き続けて
かれこれ40年近くになります。
勉強し始めの当初は、骨格筋という
「筋」の補助装置の一つ、膠原線維
(コラーゲン線維)主体の線維性
結合組織でという、教科書に書いて
ある通りの認識でした。
その時、頭に浮かんだ概念は「筋肉
musculature」を束ね包んでいる「筋膜」
は、何本かの大根やゴボウ、山芋
(筋線維や筋束に相当)が、個別には
薄いガーゼやハンカチなど包まれ
(筋内膜に相当)、いくつかの束に
まとめられ(筋周膜に相当)、最後は
大きな風呂敷にくるまれている
(筋上膜=筋膜に相当)というような
イメージでした。
この、筋と筋膜の関係の捉え方は、
運動する筋の概念としてはまあ、悪く
ないとは思っておりましたが、ある時、
内臓を包む被膜の名前にも、Fasciaと
つく部分があって、それに筋膜という
名称がつけられているのを知った時は、
どういう事?って愕然としたのを覚えて
おります。
一瞬、誤植ではないかと思ったくらいです。
今では、その理由はわかっておりますが。
そして、学生さんたちに、筋線維が無い
のに、なぜ「腎筋膜renal fascia」と
よばれるの?と質問しまくって、質疑
応答して楽しんでおります。
さらにその後、ラテン語の意味を学び
なおして、Faciaには「帯、バンド、
ベルト」という意味しかなくて、筋、
という意味も、膜membraneという意味
もないという事を知り、それではどう
いう経緯でfasciaが筋膜になったの?
という疑問が新に加わりました。
確認を試みたのは、現代解剖学の祖と
言われるベザリウスのファブリカ
(イタリア、人体の構造:1543)の
復刻版と、解体新書の復刻版とその
翻訳対象となったクルムスの解剖書
(1722年)オランダ語版(日本では
通称ターヘルアナトミア)です。
西洋の解剖学でも、捨てさられてきた
Fasciaですのでその存在意義について
論じられ始めたのはずっと後になり
ますが、いつごろから、どこの部位に
Fasciaなるものが認識されたかという
事ぐらいは知りたいと思いました。
クルムスの解剖書の中で見つけた
Fasciaは、Fascia lata(幅広い
ファスキア:日本語では大腿筋膜張筋)
だけでした。
しかし、大腿筋膜が付いた下肢の図は
有りませんでした。
解説文では(翻訳機使用、便利ですね)
下肢の筋の箇所に、起始は前外側の端、
停止はそれ(fascia)自身、広い帯状で
大腿をぐるりと一周するものを巻き上
げる筋、と読み取れました。
この解説文によって、Fascia lataは
大腿筋膜張筋と命名され、その後、
fascia=筋膜という関係が日本語の
中で確立したのかな、と推察する
ことができました。
ベザリウスの本では、腸脛靭帯につい
ている大腿筋膜張筋らしきものの図も
ありましたが、名前が付されておらず、
読み解く時間も不十分であったため、
fasciaの命名を誰が行ったのかは未だ
不明です。ベザリウスの本の何処かに
記載されていると嬉しいのですが・・
今日では、Fascia関係の国際会議(2013)
で、「コラーゲン性の結合組織すべて
をFascia組織」に含めると定義され、
4つに大別され区分されています。
この中では、筋を束ねる筋膜は
myofasciaと呼ばれることが多くなり、
広義のfasciaの一種となっています。
今回「スポーツと運動の筋膜」の翻訳の
監修を担当するにあたり、そもそも、
Fasciaという名称がどこに最初に出て
きていたか、日本ではなぜ「筋膜」と
いう言葉となったか、という事を調べ、
考えるには、良い機会が得られたと
感謝しております。
では、また来月。
<ご意見をおきかせ下さい>
竹内先生へのご意見・ご感想、コラムで感じたこと、
先生にお聞きしたいことなどもお送りください。
┏▼宛先は、
mag_3b@3bs.jp
まで。お待ちしてます!
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筋膜、スポーツに関わるすべての方へ
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今回の「先生のコラム」でも
触れられていますが、
竹内京子先生監訳による
Ph.D. Schleip Robert 編著、
~Fascia in Sport and Movement~
完全翻訳版がまもなく完成!
「スポーツと運動の筋膜」
筋膜の最新理論からスポーツ動作への
応用までを網羅、コラムで御馴染み
竹内先生とお仲間の先生方によって、
わかりやすい言葉で記述されています。
学校でも教わらなくなった本来の
意味での「運動学」や「体育学」を、
スポーツやケアに関わる筋膜の
上級者は、この本からどのように
組織・細胞レベルで感じ取り、今後
どう応用していくのでしょうか。
只今、予約特価受付中!
詳しくは下記サイトをご覧ください
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3. 月刊学会情報
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H31/2/1~H31/2/3
日本臨床微生物学会 第30回日本臨床微生物学会総会・学術集会
東京都・グランドニッコー東京 台場、ヒルトン東京お台場
H31/2/1~H31/2/2
日本総合健診医学会 日本総合健診医学会第47回大会
神奈川県・新横浜プリンスホテル
H31/2/1~H31/2/3
日本消化管学会 第15回日本消化管学会総会学術集会
佐賀県・ホテルグランデはがくれ
H31/2/1~H31/2/3
日本眼科手術学会 第42回日本眼科手術学会学術総会
神奈川県・パシフィコ横浜
H31.2.3
日本カプセル内視鏡学会 第12回日本カプセル内視鏡学会学術集会
佐賀県・グランデはがくれ
H31/2/7~H31/2/9
日本角膜学会 第43回日本角膜学会総会/第35回日本角膜移植学会
京都府・ウエスティン都ホテル京都
H31/2/8~H31/2/10
日本獣医師会 平成30年度 日本獣医師会獣医学術学会年次大会(神奈川)
神奈川県・新横浜プリンスホテル
H31/2/8~H31/2/9
日本肘関節学会 第31回日本肘関節学会学術集会
北海道・グランドパーク小樽
H31/2/11~H31/2/13
日本心臓血管外科学会 第49回日本心臓血管外科学会学術総会
岡山県・岡山コンベンションセンター ほか
H31/2/13~H31/2/15
日本臨床腎移植学会 第52回日本臨床腎移植学会
大阪府・ナレッジキャピタルコングレコンベンションセンター
H31/2/14~H31/2/15
日本静脈経腸栄養学会 第34回日本静脈経腸栄養学会学術集会
東京都・グランドプリンスホテル新高輪 ほか
H31/2/22~H31/2/23
日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会
第36回日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会総会
大阪府・大阪国際会議場
H31/2/23~H31/2/24
日本がん看護学会 第33回日本がん看護学会学術集会
福岡県・福岡国際会議場 ほか
H31/2/23~H31/2/24
日本禁煙推進医師歯科医師連盟 第28回日本禁煙推進医師歯科医師連盟学術総会
千葉県・千葉県医師会館
H31/2/27~H31/3/1
日本胃癌学会 第91回日本胃癌学会総会
静岡県・プラサ ヴェルデ
H31/2/28~H31/3/1
日本社会精神医学会 第38回日本社会精神医学会
東京都・京王プラザホテル
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4. 今月の編集後記 by オリ
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娘がスケートをやってみたい!と
言い出しました。
フィギュアスケートに興味が出た
わけではなく、ただの興味として
やりたいようです。
私自身、スケートが好きで子供の頃は
シーズンに何回か行ってましたが、
かれこれ20年以上滑っていません。
娘を連れて行けるレベルなのか??と
不安もあるので、つい最近スケートを
やったという友人と下見を兼ねて
行ってきました。
何かあったら助けてもらおうという
魂胆です。
久しぶりにスケート靴を履き、
氷の上に足を乗せたはいいのですが
怖くて壁から手を離すことができません。
それでもやってるうちに思い出して
くるものです。
普通に滑って止まれるくらいには
なりました。
満足満足。
これなら娘と来れるなとスケート場を
後にしようとした途端。
気が緩んだのか思いっきり転んでしまいました。
なぜここで・・・。
そして転ぶ準備を体がしていなかったので
思いっきりお尻をぶつけました。
子どものころはここまで痛くなかったよなぁ・・・
大人になると転ぶのも下手になるなぁ・・・
と思いながらスケート場を後にしました。
それでは今月はこの辺で。
来月号をどうぞお楽しみに!