月刊3B 2022年2月号 vol.199

2022年02月25日 (金曜日)

2022

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『レントゲン透視下脊椎部注射のシミュレーター』

  月刊3B 2022年2月号 vol.199

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今月号の内容:

┌──【目次】──────────────────┐
  
 1.新製品のご案内
  ~レントゲン透視下脊椎部穿刺トレーナー~

 2.先生のコラム「時間の物差し」
  ~味の違い~
  (一財)健康教育学研究所 所長
  元帝京平成大学教授 竹内京子先生

 3.編集後記
 
└────────────────────────┘


  1. 新製品のご案内

~レントゲン透視下脊椎部穿刺トレーナー~

■レントゲン透視下脊椎部穿刺トレーナー

レントゲン透視下で脊椎部への穿刺を
正しく行うために必要な感覚を立体的に
身につけることができます。

腰椎用、胸椎用、頚椎用の3種が
用意されています。

生体に準じた不透過性によりリアルな
X線画像の撮影が可能です。

スクリーンに映るX線画像を見ながら、
狙いとする患部と接触を回避すべき
組織の場所を見極め、安全な注射を
する方法を学べます。

穿刺痕は自然と塞がるため安心して
繰り返し練習できます。

価格:各670,000円(税込737,000円)
腰椎用 https://www.3bs.jp/simulator/surgery/p65.htm
胸椎用 https://www.3bs.jp/simulator/surgery/p66.htm
頚椎用 https://www.3bs.jp/simulator/surgery/p67.htm

┏▼お問合せはどうぞこちらへ
メール:mag_3b@3bs.jp
フリーダイヤル(ユーザー様専用)0120-300-056


2. 先生のコラム

「時間の物差し」 

 ~味の違い~ 

(一財)健康教育学研究所 所長
 元帝京平成大学教授 
 竹内京子先生

ある時、それぞれに「美味しいよ」と
言われて頂いたジャガイモで、
愛媛、愛知、埼玉、千葉の4県産が
そろったことがありました。
それにいつものスーパーで、買い置き
していた北海道産の普通のジャガイモ
と合わせて、5種のジャガイモが目の
前に揃いました。

皆が言うところの「美味しい」という
のは何が、どのようにおいしいの
だろうか?ふと、そう思ったら、矢も
盾もたまらなくなり、昼食の蒸かし
ジャガイモに始まり、おやつに自家製
フライドポテト、夕食にも自家製味の
肉じゃが、カレー、トマトと組み合わ
せたジャガイモのムカサ(ギリシャ風)
に味噌汁などを作りました。

どれも自分の作り方で、それなりに
満足している料理で試してみました。
結果は、鮮度が比較的高かった4県
からの到来ものは、蒸かしただけの
素の芋では、それぞれにみんなジャガ
イモとしての味があり、ほのかな
甘みや歯ざわり、舌ざわりにも微妙な
おいしさの個性を感じました。

素のままが一番、塩味二番、油味は
余計だったと思った記憶がありますが、
その中でどれが一番だったかという
ことは、残念ながら言えません。
どれも、自分の口に合う味わいで、
微妙に何かが違ったのまでは分かった
のですが、そのどれが良くて、どれが
良くないのか、評価するには甲乙つけ
がたい個性のあるジャガイモであった、
としか評価できなかった記憶しか
残っていないのです。

おそらくこの微妙な違いは、土壌や
気候の違いがもたらすわけですが、
今の日本の農協経由で手に入れた
ジャガイモの種芋は、一か所からの
出だと聞いているので、遺伝的には
同族であることが、土壌や気候の
違いで多少の違いを識別できても、
本質的なおいしさの違いを区別でき
ない理由だったかもしれません。

しかし、他の食材と合わせた料理の
中のジャガイモは、風味の抜けた
買い置きのジャガイモを使った
肉じゃがやムカサがおいしかったです。

複数の食材を合わせて全体で一つ、
という料理をつくるときは、調味料や
薬味の個性も関係してくるので、
ジャガイモとしての個性が消えかけた
ジャガイモが私の口にはあっておりました。

名物に旨いものなし、という言葉が
ありますが、これは、前評判を伝え
聞いた人が自分の頭の中で、勝手に
作り上げた評価基準に従って食べた
ときによくおこる「期待外れ」が
原因のようですが、名物は先入観を
もって食べたらたいてい失敗です。

また、旅先でおいしかった名物を、
自宅に持ち帰って食べても、決して
同じ味わいを感じることはないですが、
一方で、ずっと、あの味をもう一度
食べたいと思って再訪したら、
店の味が、旅行者の口に合うように、
変わっていたという場合もあります。

お菓子一つとっても、自宅で一緒に
飲む物は使う水の味が違うので、
味わいは変わってきます。
もちろん、全国どこでも通用する
味わいもあり、それらのもので
気に入ったものはよく取り寄せて
食べていますが、名物料理は現地で
現地の人と一緒に食べるのが一番
おいしいかもしれません。

本当に美味しい料理は、毎日食べて
いても飽きない料理や食材だ、と
よく言われますが、その通りだと
思っています。
普通であることを味わえて初めて、
新鮮な違う味わいを楽しむことが
できるわけですし、また普通に
健康でなければ、美味しさを
楽しむことはできません。

三度の食事の中で、たまに
ちょこっと変わった味が入る
のはうれしいものです。

そして、その違いを味わえる
健康な体はありがたい限りです。

では、また、来月。

<ご意見をおきかせ下さい>
竹内先生へのご意見・ご感想、コラムで感じたこと、
先生にお聞きしたいことなどもお送りください。

┏▼宛先は、
mag_3b@3bs.jp
まで。お待ちしてます!


3. 今月の編集後記 by 微

「観念結晶大系」

高原英理の小説です。
以前に見た新聞の書評が高評価だった
ので, 図書館で借りました。
本のキャッチコピーでは「思弁小説」
と銘打たれてます。

序章・終章を除けば三部構成となっていて
それぞれ「物質の時代」「精神の時代」
「魂の時代」と名付けられています。
うん,巻頭にノヴァーリスの文章が
置かれていることもあり,神秘学的な
匂いがしますね。タイトル通り実際の
結晶や結晶のイメージが物語のキーと
なっています。また同時に音も物語の
重要なパーツとなっています。

自分は「物質の時代」と題された
第一部が面白かったです。
それぞれ登場人物の異なる幾つかの
小編を集めた形になっています。
皆似た指向(志向)を持ち,その人物
たちが変貌していく様子に惹かれます。
終盤は環境は騒がしく慌しいのに反して
ゆっくりと静かに物語は進行していきます。

幻想小説という括りになるのだと思い
ますが,特定の宗教に依らない作者の
祈りのようにも感じました。

それでは今月はこの辺で。

来月号をどうぞお楽しみに!


【発行元】日本スリービー・サイエンティフィック株式会社
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 企画・編集:岩崎
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