バネによる単振動

バネによる単振動

実験番号:UE1050311

コイルバネによる振り子の振動は,単振動の古典的な例のひとつになります。本実験ではこれらの振動は,バネ振り子 に吊り下げられたおもりの距離を測定する超音波運動センサーによって記録されます。

実験の手順

超音波運動センサーを使用して,コイルバネによる振り子の調和振動を,時間の関数として記録します。 バネ定数 k と質量 m のさまざまな組み合わせに対して,振動周期Tを測定します。

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実験解説書

基本原理

平衡位置から外れた系に平衡位置へと復元させる力が働く際には,振動が生じます。復元力が常に平衡位置からのずれに比例する場合は,単振動として知られる現象になります。コイルバネ振り子の振動は,この現象の古典的な例の1つになります。平衡位置からのずれが復元力に比例するという性質は,フックの法則として知られています。

フックの法則によれば,平衡位置からのずれ x と復元力 F との関係は,バネ定数を k として,以下の式によって表されます。

(1)1

バネから吊り下げられた質量 m のおもりに対して,以下の式が成り立ちます。

(2)2

この式は,バネの自重と,振動に伴うすべての摩擦が無視できる場合に適用できます。 一般には,この運動方程式の解は,以下の形になります。

(3)3

この結果は超音波運動センサーを使用する実験で,コイルバネ振り子の調和振動を時間の関数として記録し,それを正弦関数と比べることによって確認できます。

超音波運動センサーにより,センサーとバネから吊り下げられたおもりとの距離が測定できます。較正による補正可能なゼロ点からのずれを除けば,測定値は式(3)にある変数 x(t) になります。振動周期Tは正弦波の1周期であることより,式(3)から次式になります。

(4)4

式(4)を実験で確認するには,バネ定数k と質量 m のさまざまな組み合わせに対して測定をおこない,測定データから周期を計測することで可能です。

評価

以下の性質は,式(4)から導かれます。

5

測定結果を使って,バネ定数kの様々な値に対して, T2 を質量 mに対してプロットします。測定誤差の範囲内で,これらの結果は原点を通る直線上に分布し,その傾きは第2のグラフから計算されます。

参考資料

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