イヌの全耳道切除術及び鼓室胞切
松田教授のよくわかる獣医外科基礎講座 第17弾
- 炎症等の原因を除去し,イヌのQOLを改善する!
- 術技の全工程と,注意点,そして術後ケアまでがわかる!
大好評「松田教授のよくわかる獣医外科基礎講座」の第17弾は,「イヌの全耳道切除術及び鼓室胞切開術」です。今回は,外耳炎の好発犬種であるコッカー・スパニエルの症例で,垂直耳道および水平耳道が閉塞しており,難治性で増殖性の外耳炎がみとめられました。また,慢性外耳炎であることから,中耳炎の併発が強く疑われるため,全耳道切除術及び,鼓室胞切開術を行うことになりました。
このDVDでは,松田教授が自ら執刀し,外耳道の切除,増殖した種瘤の除去,鼓室胞の切開,ドレーンの挿入,そして術後の管理に至るまで,わかりやすく解説しております。
外耳炎は病態が多様であり,その手術は,時として非常に困難なものとなります。重要な神経や血管に損傷を与えずに切開を進めるためには,術式の理解,そして何より解剖学的な知識が必須です。全耳道切除術及び鼓室胞切開術の映像は希少のため,是非このDVDをご覧いただき,学んでいただければと思います。
指導・解説:
松田浩珍(東京農工大学大学院農学研究院教授/元米国エール大学医学部招聘客員教授)
*指導・解説・協力者等の所属は発売時点のものです
イヌの全耳道切除術(55分)
ここでは,外耳道を全て切除し,種瘤等の炎症源を除去します。顔面神経や大耳介動脈などへ損傷を与えないように,慎重に切開を進めていきます。洗浄をした後,仮縫いをして鼓室胞切開術へと移ります。
- はじめに
- 切開
- 切開ラインの決定
- T字状皮膚切開
- 皮下組織の切開
- 外耳道の切除
- 垂直耳道の切除
- 水平耳道の切除
- 上皮性増殖物の切除
- 鼓室胞の露出
- 洗浄
- 仮縫い
イヌの鼓室胞切開術(48分)
腹側アプローチで鼓室胞底部を開孔し,鼓室胞内の残骸を除去した後に,外耳から中耳にかけてドレーンを挿入し,縫合します。そして,耳側の縫合を行います。最後に,術後の管理について解説をします。
- 切開
- 切開ラインの決定
- 皮膚切開
- 皮下組織の切開
- 鼓室胞切開
- 解剖学的位置の確認
- 鼓室胞の切除と内容物の摘出
- 洗浄
- ドレーン挿入
- 縫合
- 腹側面の縫合
- 耳側の縫合
- まとめ