メタボリックシンドロームと食事指導
メタボリックシンドロームは肥満とそれに基づくインスリン抵抗性が病態の中核に位置する疾患です。その結果,中性脂肪の上昇,HDLコレステロールの低下,血糖値の増加,高血圧が認められます。これらの因子は動脈硬化の危険因子であり,個々の重症度が軽度でも,同一個人に危険因子が重複することで,心筋梗塞や脳卒中などの動脈硬化性疾患の発症頻度を高めると考えられています。したがって,治療の根本は,過栄養の是正です。メタボリックシンドロームの改善には,過食・運動不足などの生活習慣の改善が大きなカギとなります。まずは,3~6か月で3~5%の体重減少を目標に生活習慣を見直しましょう。過栄養の是正には何と言っても食事療法が大切です。適正エネルギーの設定・塩分制限等,食事療法のポイントについて解説します。
- 医学解説: 綿田裕孝 順天堂大学 医学部・大学院医学研究科代謝内分泌学講座 教授
- 栄養解説: 有村 芳子 順天堂大学 医学部附属順天堂医院栄養部栄養科 管理栄養士
収録時間:41分
2014年
生活習慣病と食事指導 全10巻セット(W81010)に含まれています。