運動連鎖アプローチ「治療&テクニカル編」
運動連鎖アプローチの基本は内在的な運動連鎖を促通することにあります。視覚的な動作分析ではわからない連鎖的な関節運動,筋活動がおきており,触察による動作分析テクニックにより評価します。この評価の方法は,前作:運動連鎖アプローチ~触察と各種運動連鎖評価の方法~(W39470)で紹介しましたので,今回は評価に基づいて全身の運動連鎖を整える治療テクニックとそのコンセプトを取り上げています。全身へのアプローチとしては体幹をベースとした運動連鎖(Bodywork)をルーチンとし,顎―骨盤―足への連鎖性を考慮して行っています。また,特に身体イメージの要素を加えた各種エクササイズを中心に,体幹のスタビリティを促す治療的ボールエクササイズも取り上げており,ボディワーク中心の内容となっています。
実技・解説:
山本 尚司(運動連鎖アプローチ研究所 理学療法士)
*指導・解説・協力者等の所属は発売時点のものです
W39480 第1巻 徒手的運動連鎖促通テクニック(55分)
運動連鎖アプローチ概論(講義)
- 理学療法における治療コンセプトのパラダイムシフト
- 運動連鎖アプローチコンセプト
- 内在的な運動連鎖
- 運動連鎖からみた関節の動かし方
内在的な運動連鎖促通テクニック:テクニックの基本(実技)
- 関節の動かし方
- 運動パターンの組み換えテクニック
- 高速低振幅テクニック
内在的な運動連鎖促通テクニック:治療の実際 (実技)
- 他動的な関節運動における連鎖評価,顎~骨盤~足の連鎖の評価
- 顎~骨盤~足軸とした内在的運動連鎖アプローチ
- 身体イメージへのアプローチ
W39481 第2巻 運動連鎖からみたBody Workアプローチ1(63分)
YA~MA Body work コンセプト 概論 (講義)
- Body workについて
- Key Word (コア:軸,呼吸,身体感覚,運動連鎖)
- 姿勢との関係
- レッスン1:肩甲骨~頚部の胸郭からの分離(実技)(頚部と肩甲骨の分離のためのBody work)
- レッスン2:身体正中軸の構築(身体正中軸を整え,身体イメージと一致させる)
- 左右胸郭の開閉を自己矯正
- 骨盤・下肢・肩甲帯・頭部を胸郭の正中ラインに合わせる
- 頭頂と左右こめかみを結ぶ三角をつくり自己矯正
- 左右こめかみと顎を結ぶ逆三角をつくり自己矯正
- 頭頂~胸骨の上部にある溝を結んで正中ラインの自己矯正
- 頭頂~鳩尾・お臍を結んで正中ラインの自己矯正
- レッスン3:脊柱の分節的な動きの促通(腹部の筋の働きと連動させ一つ一つの脊柱の動きを促す)
- 腹筋運動,Leg rise,チューリップエクササイズ,片脚SLR→SLRストレッチ
- ウェイビングテスト
W39482 第3巻 運動連鎖からみたBody Workアプローチ2(62分)
- レッスン4:脊柱伸展運動の促通(脊柱の長軸上の伸長を促し,stabilityと脊柱~仙腸関節の矯正を促す)
- レッスン5:股関節の動きの促通(股関節と骨盤との分離を促し,スムーズな体重移動につなげる)
- 内旋―外旋,内転―外転
- レッスン6:肩甲骨と鎖骨のアライメント矯正(肩甲骨と鎖骨の運動軸を調整する)
- レッスン7:仙腸関節のリリース(仙腸関節をBody Workにより矯正する)
- レッスン8:抗重力位での脊椎分節の促通(骨盤肢位を評価し脊柱アライメントおよび分節運動を促す)
- 和風・洋風の骨盤の鑑別と評価
- 和風スクワット
- レッスン9:両側PI腸骨症候群(WPI)のためのエクササイズ(WPI腸骨の矯正と日本人の身体特性の弱点を補う
- しこ踏み,開脚ストレッチ(前方・側方),胡坐ストレッチ
W39483 第4巻 治療的ボールエクササイズ(35分)
座位でのエクササイズ
- 骨盤の前傾後傾エクササイズ,体幹の屈曲エクササイズ
- 体重の左右へのシフト,股関節の屈曲,腸骨筋・大腰筋の促通
- 股関節内転外転エクササイズ
- ボールはさみ膝関節伸展屈曲,股関節内旋外旋
- 頚部を含めた体幹スタビリティのエクササイズ
- 胸郭の動きを促し体幹の柔軟性を高めるストレッチ
立位でのエクササイズ
- ボールを弾ませてのエクササイズ
- ボール挟み(立ち,つま先立ち,スクワット)
上肢挙上の促通(リハビリボール+ユーユーボール)