バイオメカニクスに基づいた肩関節疾患の評価と治療
- 肩関節の動きから痛みのメカニズムまで!知っておきたい肩関節のバイオメカニクス!
- 現象を理解し,原因を導き出す! バイオメカニクスの臨床応用とは!
- 肩関節疾患において,どこを見るか,なにを見るかがよく分かる!
肩関節疾患に対する理学療法において,必要となる知識はたくさんあります。今回は,その中でも特に重要な「バイオメカニクス」に焦点を当てて解説します。
- 運動方向や位置によって,肩関節運動にどのような影響があるのか
- なぜ痛みが生じるのか。痛みの原因は何か。どのように改善していくか
バイオメカニクスを理解できていれば,現象を把握することができ,問題の原因を探り当てることができます。ここでは,肩関節の動きから痛みのメカニズムまでを詳細に解説し,更にバイオメカニクスを基にした評価と治療の実際をご紹介します。
症状に対するアプローチを知っていても,何故そのようなアプローチを行うのかを理解していなければ正しい評価・治療には結びつきません。肩関節疾患の治療に苦手意識がある方や,しっかりとした知識を身に付けたいという方に,是非ご覧いただきたい内容となっております。
実技・解説
村木孝行
東北大学病院リハビリテーション部 理学療法士,東北大学大学院医学部研究科肢体不自由学分野 非常勤講師
W63785 肩関節のメカニズム
ここでは,肩関節の動きの特徴や関節可動域の構造について解説します。肩関節疾患における様々な現象を理解し,動きを改善していくためには,必ず知っておかなければならない内容です。
肩関節運動のメカニズム
- 肩関節の動き
- 支点(肩甲上腕関節/肩鎖関節/胸鎖関節)
- 三つの回旋軸(肩甲上腕関節/肩鎖関節/胸鎖関節)
- 転がりと滑りの関係
関節可動域の構造
- 肩甲上腕関節
- 肩甲骨面の定義
- 挙上面と挙上角度と回旋の関係
- 挙上角度と回旋
- 自然回旋
- 肩甲胸郭関節
- 肩甲骨と鎖骨の動き
- 胸椎と肩甲骨運動の関係
- 矢状面
- 水平面
- 可動域を得るポイント
収録時間:42分
W63786 評価と治療の実際 1 ~ 肩峰下インピンジメント ~
ここでは,まず肩関節痛のメカニズムを解説し,どのようにして痛みが生じるのかを学びます。次に,肩峰下インピンジメントについて,バイオメカニクスを基にした評価と治療の実際をご紹介します。
肩関節痛のメカニズム
- 痛みの主なメカニズム
- 物理的刺激
- 圧迫と摩擦
- 伸張
- 抵抗感と痛みの関係
肩峰下インピンジメントの評価と治療
- 肩峰下インピンジメント誘発因子
- 肩甲上腕関節肢位
- 運動方向とインピンジメント
- 最高接触圧の発生角度
- 肩峰下組織の腫脹の影響
- 関節拘縮とインピンジメント
- 上腕骨頭を変位させる筋群
- 疼痛の評価
- 圧痛評価
- ランドマークをみつける
- 動的触診(大結節)
- 体表から関節の位置関係を評価する
- 骨頭変位と筋収縮の評価
- 運動中の上腕骨頭変位
- 上腕骨頭を変位させる筋群の評価
- 動的触診(上腕骨頭)
- 肩峰下インピンジメントの治療
収録時間:65分
W63787 評価と治療の実際 2 ~ インターナルインピンジメント・可動域制限・筋力低下 ~
ここでは,インターナルインピンジメントと可動域制限について,バイオメカニクスを基にした評価と治療の実際をご紹介します。また,筋のトレーニングをする上で留意すべき要素について解説します。
インターナルインピンジメントの評価と治療
- 肩甲骨の位置をみる
- 肩甲骨の運動方向と停止のタイミング
- 肩甲骨運動異常と筋活動
可動域制限の評価と治療
- 制限因子の種類
- 伸張による治療の理論
- どこまで伸張しないといけないか
- 結合組織の伸張
- 筋の影響を取り除く
- 結帯動作
- 結帯動作における上腕骨や肩甲骨の動き
- 治療の実際
筋力の評価とトレーニングの留意点
- 筋力を制限する因子
- 拮抗筋の影響をみる
- 主動作筋 角度の影響をみる
- 構造的に破綻している場合
治療の要点
収録時間:63分