脳損傷対象者に対する上肢機能アプローチ ― 障害像の理解から How – to – touch ~ 活動分析による具体的介入 ―
環境・課題の分析を根幹にしたリハビリテーション!
患者の能動性を引き出すために!運動誘導における介入量のコントロール!
運動学・解剖学・神経科学等の医学的背景に基づいた介入!
実技・解説:山本伸一
- 山梨リハビリテーション病院 リハビリテーション部副部長 作業療法士
- 活動分析研究会 会長
- CVA時期別OT研究会 会長\
- IBITA・JBITA認定 ボバース国際インストラクター
- 一般社団法人日本作業療法士協会 常務理事
※2017年4月現在
脳損傷対象者へのADL介入では,単純な反復練習がよくみられますが,これだけでは,変化のある日常生活の中で十分に対応することは出来ません。
セラピストにとって重要なことは,対象者の環境や課題などの背景を分析し,個々に合ったアプローチをすることです。それは解剖学・運動学・神経科学等の医学モデルに基づく介入でなければなりません。
また,適切な運動を起こすためには,感覚 ・ 知覚 – 認知の要素も見据え,運動系との相互作用を図る必要があります。
このDVDでは,障害像や感覚 – 知覚系の解釈,活動分析に基づいたアプローチの考え方とその実際について解説します。実技解説では,患者の能動性を引き出すための運動誘導のポイントからはじまり,医学的背景に基づいたROM治療,ADL介入をご紹介します。
臨床において,環境や課題等を分析した介入は,今最も重要なアプローチといえます。
是非このDVDで学び,患者個々のセラピーを追及していただければ幸いです。
障害像の理解と活動分析アプローチ・解剖学的分析アプローチ (41分)
- イントロダクション
- 障害像の理解
- 脳損傷による障害像
- 陥りやすい上肢・手の障害像
- 対象者のアライメント例
- 上肢・手の機能的目標
- 上肢機能アプローチの考え方
- 活動分析アプローチとHow – to – touch
- 活動分析アプローチとは
- 介入の原則
- How – to – touch
- セラピストと対象者間の相互作用
- 運動の誘導の背景
- 能動性を引き出す誘導(実技)
- 解剖学的分析アプローチ
- 肩甲帯 ~ 肩関節について
- 体幹の構造について
- 僧帽筋と広背筋について
- 上肢治療の原則(1)
- 変位した筋アライメントの修正
- 上肢治療の原則(2)
- 関節のアライメントの修正
- 背臥位における肩甲帯~肩関節の動かし方(実技)
- 上肢治療の原則(3)
- Postural – Toneの再構築
- 姿勢の対称性
- 最適な坐位を創る
- Sitting – component
- 坐位における肩甲帯の動かし方(実技)
感覚 – 知覚系の解釈とROM治療 (58分)
- 感覚 – 知覚系の解釈
- 知覚とは
- 触対象知覚の臨床的背景
- 道具との同化
- 手の機能
- 手の操作と機能
- 手内筋の選択的で力強い訓練
- 手の可動性を引き出す(実技)
- 上肢治療の原則(4)
- Perception段階付のアプローチ
- 一般的な治療用具
- Activityの段階付け(実技)
- 上肢治療の原則(5)
- 道具と手の一体化
- 生活介入OTプロセス
- 道具について
- 例:包丁操作
- 道具を扱うということ
- スプーン操作の例
- 例:箸操作
- 例:書字
- 例:クレパス
- 例:はさみ操作
- スプーンにおける自立アプローチ(実技)
- まとめ
2017.7