電子線回折実験管・S 型
電子が多結晶黒鉛格子を通過(デバイ・シェラー回折)するときに生じる干渉を観察し,蛍光板上で可視化することにより,電子の波の性質をデモンストレーションすることができます。また,黒鉛の回折リングの半径や格子面間隔から,さまざまな陽極電圧において単色放射線の波長を算定し,ド・ブロイ(de Broglie)の物質波の仮説を確認することもできます。
- 陰極線加熱電圧:Uh≦7V,Ih<0.4A
- 陽極電圧:Ua≦5kV
- 陽極電流:通常Ua=4.0kVのときIa=0.15mA
- 焦点調整電圧:U≦50V
- 管球:直径130mm
- 全長:250mm
- 実験用磁石同梱
その他の必要器具
- 陰極線管ホルダー・S型(U185002)
- 高電圧直流電源,5kV
本製品を使った実験の解説
S型陰極線管の特徴
S型は陰極線管ホルダーにソケットがあるため,複雑な配線の取り回しは不要です。陰極線管と電源コードを接続する必要はありません。陰極線管をホルダーに差し込むだけで簡単に実験ができます。
電離放射線について
観察用加熱陰極管には,500V以下とそれ以上の電圧で作動するものもありますが,5kVまでなら管球外での電離放射線は発生しないので,放射線保護対策を施す必要はありません。
製品マニュアルの記載言語:日本語,英語,ドイツ語